月2回の定例活動など、緑のダム北相模のさまざまな活動を紹介しています。
定例活動報告 第357回 (嵐山の森)
 ヤマユリ、ノカンゾウ、オオバギボウシ…。春の楚々とした花とはうって変わり、大きくて目立つ花々が夏の陽を受け、嵐山の森に彩りを添えている。
 参加者95名。このところ少ない時でも70名を下らない。その過半が若者たちというのもいつものことである。今回は久しぶりに早稲田大学・金山教室の学生が加わる。男女それぞれ2名ずつだが、うち3名はレスリング部、1名はフェンシング部という筋金入りの体育会系。重量級と思われる大柄な男子は全日本クラスで、かつて「霊長類最強」と呼ばれたロシアのアレキサンドル・カレリン(伝説のレスリング選手です)に先日会ったそうである。材運びが予定されていることもあり、頼もしいことこの上なし。そうそう、川田さんや私の所属する全国森林インストラクター神奈川会(JFIK)からも鈴木哲平さんが参加。鈴木さんは現在、横須賀三浦地域の林業普及指導員。担当地域には森林組合もなければ、林業事業自体もなく、そんな中で自分に何ができるかを探っている状況なのだそうである。

 さて、今日は材降ろし、皮むきを初め、木工作業、間伐体験、植生調査、生垣づくり・剪定と、いつになく盛り沢山のメニューが揃っている。老若男女、各グループ入り混じっての共同作業となる気配だ。
 いつもは写真係の私もこの日ばかりはさすがにのんびりしている訳にはいかず、さっそく金山教室の学生と森を歩くことに。木や森の大切さを中心にお話ししたのだが、途中、金山先生から「これの説明をしてください」との要望が。見ればシダ植物ではないか。ちょっと嬉しくなってその生態と進化というマニアックな領域にまで足を踏み込むことになってしまった。果たしてよかったのだろうか? 彼らはその後、森林整備班・石井さんの指導のもと間伐体験を無事に終了。

 体験学校長の斎藤さんは仮置き場用の材降ろしや皮むきの指導に大わらわ。高井戸中の生徒が大勢で「なみすけの森」から運んできた材を森林整備班が玉切りし、皆で皮をむく。今の時期が皮むきには最適らしい。先述した鈴木さんもこの作業に加わっている模様。

 お昼には冷汁が待っていた。作業でほてった参加者の身体をねぎらおうと石村夫人がご自宅から大量の氷を持参して、かどや食堂のスープを冷やしてくださった。いつもながら頭がさがる。

 午後からはフォレストノバが製材を始めたため、いつもは人の少ない「MOMA工房」周辺が俄然活気を帯びてきた。これに高井戸中が合流。傍らではノバや早稲田の学生たちがせっせと皮むき。賑やかにならない訳がない。
 高井戸中の別動隊と望星高校は「望星の森」の植生調査。1m四方の区画(コドラート)を上、中、下段の3箇所にそれぞれ3つずつ設け、図鑑を片手に同定を行う。だが、慣れないと難しいのがこの作業。「望星の森植物図鑑」には載っていないものもあるため、私も少しだけ協力。苦労はしたものの終礼までには完了したようである。
 予想通り、各グループが入り混じることになった今日の活動。いつも以上に熱気を感じたのは私だけではないだろう。やはり嵐山は「里山交流の場」なのである。





 ForestNovaの森では、OBの方々も集まり、全力で森を整備します!
 今回の活動は、夏休みに予定している子どもたちとの環境教育に向けてのリハーサルと、­間伐です。
 現場で実際に活動しているからこそ、より多くのことを伝えられます。
 また、お花畑班の活動の様子もご覧頂けます。




 望星の森では、昨年秋に実施したトチノキの枝打ちによる効果を確認するための植生調査­を行いました。2005、2006,2007年に植樹した区画をさらに3つにわけ(映­像内ではABC)、その平均を取り、枝打ちを行った2005年を比較します。
 一方、地球環境部はいよいよ間伐材の搬出を行い、作業工房へ「力技」で持ち込んでいま­す。これまで4mに玉切りしてきましたが、今回のプロジェクトの目的である「まな板」­には不必要な長さであることから、重くて運べないものは半分にしています。さらに皮む­き、ForestNovaに指導してもらっての簡易製材にも挑戦しています。
| kitasagami | 森をつくる、定例報告(相模湖・嵐山の森) | 00:09 | - | - |
経営運営会議 議事録
【1】定例活動
 A相模湖・嵐山の森
  (1)7月21日(第3日曜日):定例活動予定
  ◎体験学校:なし(*早稲田大)
  ◎定例活動
   [1]森林整備班:林内の径路整備。(基地のシンボルツリー周りの立入禁止トラロープ表示等)。
   [2]花畑班:垣根作り、竹加工(戸山高OB不参加)
   [3]木工班:
   [4]望星の森・なみすけの森・・・製材体験(森林整備班協力)
   [5]ForestNova・・・(15)人+基礎ゼミ≒30人
   [6]生命の森宣言・・・(5)人:
   [7]カブトムシ牧場:
   [8]養蜂班:
  ◎その他
   [1]7月26日(金)杉並区教育研究会環境教育部会の研修:午前/ワークショップ、午後/森林整備 山主さん了解済み
  (2)8月15日(第3日曜日):定例活動。特記の予定は特になし

 B小原本陣の森
  (1)7月7日(第1日曜日):定例活動
   [1]全径路の点検補修整備ほぼ完了。(次回からハイキングコース点検・整備)
 C麻布大学との基本協定
  (1)協定締結式典(6/30環境まつり会場)
  (2)7月7日小原:与瀬・桂北地区視察:長命寺
  (3)7月16日麻布大学と打合せ(締結式報告および今後の協力内容確認)
 D報告・その他
  [1]6月17日:総会の概要報告
  [2]6月30日:環境まつり/講演「林業のサプライチェーン」ForestNova:森林組合に協力(木の枝鉛筆。間伐材生育比較パネル展示)。最優秀賞受賞(報告:ForestNova)
  [3]7月27日(土)環境情報センター/夏の子供教育(子供15人大人10人)。午後:青根の草木館。(バス移動)
  [4]7月26日:緑のダム北鎌倉「明月荘」見学・打合せ(ForestNova浅野・吉田、川田)
  [5]協力協約:市→山主さん:緑のダムが確認して木林士に繋ぐ。

【2】イベント&地域活動
 [1]小原の推薦(国→県→市→小原):県・市の見解/他の町興しとの比較で判断する。
 [2]6/15孫山調査、小原宿活性化会議。6月13日(日)代表者会議
 [3]7月7日:夢屋で町内会長他と話し合い。小原本陣祭りの情報交流

【3】理念活動
 1打合せ・会議・グリーンハブシティ構想
  [1]7月11日NPO法人かながわ森林インストラクター会との打合せ。来年の桜まつりに参加予定。
  [2]薪販売事業:夢屋(薪割り機械入手)。
 2林業の再生
 3補助金関連
  [1]22世紀やま・もり再生ネット助成金→仮置場検討(3間x4間)。作業道具検討
  [2]国土緑推から、補助金129万円決定
  [3]「かながわボランタリー活動推進基金21」の説明会参加。7月31日が締切日。競争率は6倍。7月19日(金)サポセンにて打合せ。
  [4]購入品の確認・資産管理(表示:誰が何日、どのようにするか:チェーンソー済)
 4「森・モノづくり研究所」:「机の天板」、「森の積み木」、「森のパズル」、その他
  [1]机の天板(市協働事業:市立新宿小への80台納入)(3年間)7月24日TSC木更津工場見学(4名+市職員?)津久井郡森林組合(→TSC)⇔さがみこ森モノつくり研究所との契約締結手続き中。9月5日組立。10月10日(木)嵐山体験教室。
  [2]「森のパズル」製作・販売は、立ち上り順調。
  [3]「森の積み木」:5千個(積木素材加工:上河原製作所・ReForYoU)入荷。残5千個も7月末に入荷予定。
  [4]8月13日〜24日『自然・文化がある幸せを次世代へ:森林と水と文化・まなびのエコステーション』、国連大1F地球環境パートナーシッププラザにて販売
| kitasagami | 経営運営会議事録 | 00:29 | - | - |
相模湖嵐山の森、参加者の感想をご紹介します
東京学芸大学、環境教育リーダー養成講座の第2講として
6月16日の定例活動に参加した学生の感想をご紹介します。

 環境教育の授業を受けている友達にこの活動を紹介されたとき、私は即「行く!」と答えた。環境、特に森や山に関することには小さいころから興味があった。私は鹿児島県出身である。鹿児島県には世界自然遺産の島、屋久島があり、これまでに何度か訪れたことがあった。古くから残る素晴らしい自然を肌で感じる経験を多くしていた。また、母の友人が鹿児島で森を買い、自らの手で開拓し、畑を作るという事業に少し参加した経験もあり、森での作業にも覚えがあった。そんな私が今回この活動に参加して感じたことをまとめてみたい。
 まず午前中は雨の中、森を歩き、様々なことを教えていただいた。急な箇所も多くあり、なかなかハードであったが、その分多くのことを吸収できたと思う。特に水の循環の話は、自然は本当によくできているなあと実感させられた。小学校で緑のダムなどを習ったが、今回雨の中森を歩くという経験ができて真に理解できたように感じる。また、針葉樹と広葉樹がうまい具合に協力して森を形成していることや人の手で間伐や枝打ちをしてこそ美しい森が保たれるのだという話にもとても感心した。さらに、たくさんの虫や草木を見たり鳥の鳴き声を聞いたりしてとてもリフレッシュできた。もしまた機会があれば、もっとじっくり森を感じていたいし、どこか見晴らしのいいところに行ってみたいとも思った。
 昼食時にはもしもの時に備えての応急処置の講習が行われた。救助を待っている間に少しでも多くのことを行えるようにし、かけがえのない命が救われるために全力を注がなくてはと思った。また、このことは電車や学校などでも応用できることだと思うので、常に意識して行動するようにしたい。
 午後は鎌とのこぎりを手に鬱蒼と茂る森の草払いを行った。どの草もとても元気に伸びていて刈り取るのが惜しいくらいだったが、大きな木にしっかり日の光があたるためだと思って遠慮なく刈り取っていった。一心不乱に作業していたが、その中にもいくつか発見したことがある。まずは、草木の自己防衛の工夫である。とくにとげが生えているものが多く、なかなかに苦戦を強いられた。また、動物がこっそり通っているのではないかと思うようなトンネルらしきものも見つけ、いろいろと想像して楽しかった。草払いはとても順調に進み、最初と比べるととてもすっきりして日の光もたくさん降り注いでいた。不思議と疲労感はあまり感じなく、達成感やすがすがしさが心に溢れていた。自然の中で作業することもとても貴重な体験であったが、持ち場を分担したり時には協力したりと仲間と共に作業できたことも、とてもためになったと思う。
 今回、この活動に参加し、本当にたくさんのことを学ぶことができ、活動自体を心から楽しむことができた。機会があればぜひまた参加したい。そして、私たちの活動のためにご尽力いただいた皆様にこの場を借りて御礼申し上げたい。
(東京学芸大学教育学部 K類日本研究専攻 有村友秀)


 今回、NPO法人緑のダム北相模さんの活動に参加させて頂き、大変貴重な体験ができましたことを始めに感謝申し上げます。
 森林の保全活動というものを体験したことのない私にとって、今回の参加は大変勉強になるものでした。前半の活動は、説明を受けながらの嵐山ツアーでした。より良い森づくりを進めていく上でのプロセスを、実際の木々を見ながら学ぶことで様々な発見を目で見て感じました。特に、良い木でも必要に応じて間伐をする選木は、知らなかった故に驚きでした。
 後半の活動では、森の一角の草刈りをしました。仲間と共に汗を流し作業をすることで、楽しみながら活動できました。草刈りの終えた光景は、やる前と見違えるようにスッキリとし、陽が当たるようになったことで木々も生き生きと見えたのが印象的です。
 たった一日の体験でしたが、森を守ろうという同じ気持ちを持った皆さんが、楽しんでこれらの活動をやってらっしゃるのが分かりました。最後に一人でも多くの人が、私のようにこうした団体の活動に参加し、森林保全活動やその重要性について知ってももらえればと思います。
(東京学芸大学教育学部 F類環境教育専攻 武田華生)

 今まで森に入ること、山に登ることはよくあったけれど、そこで木の生え方やまわりの草のことを考えたことは一度もなかった。今回、いろんな説明をうけて、一言で森といってもその中にはいろんな部分があるんだと分かりました。また、私では絶対に気づけないような変化も植物は敏感に感じ取っていて、それにより生え方や生える植物の種類が変わってくるという事実に驚いた。自然は敏感だということを改めて実感しました。
 午後の作業は単純に楽しかった。自分の思うままに手当たり次第草を刈り、木を切り、、、。実際、作業をしたのは1時間ちょっとだけなのに、Before,Afterの写真を見比べたら笑ってしまうくらいに変わっていて、おどろきました。よく知らない虫とか、これ大きすぎるだろうと思うようなクモとかも見られて本当は虫は嫌いだけれども、ちょっとだけ楽しかった。
(東京学芸大学教育学部 A類英語選修 村田依玖美)

「笑ってしまう」位の写真もご提供いただいたのでご紹介します。
作業前がこちら


そして、作業後
| kitasagami | 森をつなぐ | 17:54 | - | - |
定例活動報告 第356回 (小原本陣の森)
 少し短めの梅雨が明けたかと思ったら、ここ連日の夏の暑さにこれからが思いやられるようです。
今回の小原での定例活動では、植生調査を主な仕事としている篠原さんを迎え入れ、他ForestNova☆の新1年生も加え、計16名で作業をしました。また、ForestNova☆で今まで毎月の定例活動の計画や連絡等を行っていた“森をつくるリーダー”の役割が3年の淺野雅樹先輩から新しく2年の山田和彦君に引き継がれて初めての定例活動を行いました。その山田君にリーダーの役割が引き継がれた初めての作業では、林内の径路整備をする班と製材加工を行う班に分かれ作業を行いました。
 まず、林内の径路整備の班ですが、1年生を中心としたグループとその他の上級生のグループに分かれ作業を行いました。午前中は1年生中心のグループでは、緑のダムの川田さんから小原の森の話や径路についての知識、枝打ちのやり方、小原にある樹木や植物の説明、さらに藤というツル性の植物の撤去方法まで教えてもらいました。また、上級生のグループでは、社会人の篠原さんから様々な植物の特徴や名前の由来等を教えてもらいながら整備を行いました。午後には2グループが合流し、林内の径路の補修や間伐を行いました。
 また、下の拠点で製材加工を行っていた班は、午前中にはForestNova☆で使う材の加工を行っていました。その加工では準備不足があり少々失敗をしてしまい、上手に材をとることができませんでした。また午後の作業では、緑のダムの松尾さんが先日加工した約四メートルの材を更に加工したのですが、こちらも上手くいかず製材加工を行った班は課題点が多く見える活動となってしまいました。なので、次回の定例活動の際は当日の作業で使う必要な物品の用意や事前に計画をたて、その計画に沿った活動をしたいと思います。
 今回の小原での定例活動では、主に1年生に対して知識を得てもらうということで様々な話を聞くことができ、これからの森づくりに対して、一つ一つに意味があるということが実感できたと思います。これからの活動では、その得られた知識を新年生と共に活かしつつ、より良い森をつくっていきたいと思います。
| kitasagami | 森をつくる、定例報告(小原本陣の森) | 00:06 | - | - |
さがみはら環境まつり、麻布大学との「連携協力に関する包括協定」調印式を行いました
 6月30日、ミウイ橋本インナーガーデン特設ステージにて麻布大学と「連携協力に関する包括協定」調印式を行いました。本会からは代表理事の石村黄仁、麻布大学からは生命・環境科学部長、福山正文氏が出席されました。




以下、麻布大学ホームページより引用

■協定締結の趣旨
 麻布大学は、従来より『地球共生系〜人と動物と環境の共生をめざして〜』のスローガンのもと、獣医臨床、ライフサイエンス及び環境分野における教育研究を展開してきました。一方、NPO法人緑のダム北相模は、「環境(森林)破壊という負の遺産を子孫に残してはならない」という理念のもとに、森林整備ボランティア活動を行い市民レベルでの森づくり運動を展開してきました。

 このような中、麻布大学では2015年に創立125周年を迎えるにあたり、さらに地域との連携を強化すべく、NPO法人緑のダム北相模と連携協力に関する包括協定を締結することとなりました。

 今後、麻布大学とNPO法人緑のダム北相模は共同して、森づくりボランティア活動や地域の小中高への環境教育等といった活動を通じて、地域の活性化を図るとともに、野生動物の保護活動と生態系調査、環境教育等の学際的な研究教育分野においても、多くの分野で連携をしていくこととしています。

http://www.azabu-u.ac.jp/topics/2013/06/_npo.html
| kitasagami | 森をつなぐ | 22:35 | - | - |
さがみはら環境まつり、積み木で小倉橋を制作
 今回は相模原市緑区にある小倉橋に挑戦しました。小倉橋はクルマがすれ違うのがやっとの「旧」小倉橋の上に片側2車線の「新」小倉橋が建設され、重なって見える景観が人気で、ライトアップもされています。アーチ4つの「旧」小倉橋と大きなアーチの「新」小倉橋を再現し、今回の森モリ講演会のテーマでもあった「林業のサプライチェーン」を意識した林業車両も「走って」います。
 今回のさがみはら環境まつりでは、小倉橋をご提案いただいた、相模原市 環境経済局 環境共生部 環境政策課、相模原市環境情報センターのみなさまには大変お世話になりました。ありがとうございました。



ご参考までに2つの小倉橋(Wikipedia Commonsより)
 
| kitasagami | 間伐材の積み木の取組み | 20:17 | - | - |





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