月2回の定例活動など、緑のダム北相模のさまざまな活動を紹介しています。
定例活動報告 第341回 (嵐山の森)
 嵐山に向かう楽しみのひとつに山々の展望がある。今日、中央線の車窓からはうっすらと雪をまとった富士が丹沢山塊を従えている。その右に道志、大菩薩、奥多摩の山々。近頃は山に登る機会がぐんと減ったが、昔懐かしい山姿をぼんやり眺めているだけでも、思い出が蘇ってきて嬉しいものだ。
 さてこの時期、ふだんの行いがよければ美味しいキノコに巡り合える。果たして嵐山にはありやなしや?「もし見つけたら教えてください」と朝礼時に勝手なお願いをひとつ。
 参加は78名。今回は日大生物資源科学部の学生12名が加わる。目的は造林学実習。縦横20m余りの方形区を設けての毎木調査では樹種を同定し、樹高、胸高周囲を測っていく。丸山先生の指導のもと、学生たちは熱心に取り組んでいる様子。中にベニチャワンタケ(写真下)を採ってきてくれた学生がいて、朝のひとことが早くも功を奏した形。だが残念、これは食べられません。毒ではないけど。
 お花畑班は畑に堆肥を運ぶ予定。昨年、堆肥置き場に集めた落ち葉が程よい具合に発酵・分解されているのだ。これを播けば来春の花盛りの期待大。しかし、堆肥置き場は別名「カブトムシ牧場」といわれるほど夥しい数のカブトムシの幼虫が生息している。どれもヘビー級サイズ。そのため、斎藤校長と戸山高OBとが力を合わせ、まずは幼虫の救出作戦とあいなる。
 フォレストノバは材搬出と木工。午後は選木の勉強(講師は川田さん)。石村さん、川田さんは大日本山林会の方たちをご案内。森林整備班は径路整備。材を適当な長さに切り、雁が群れで渡るような形に配列する。こうすると雨が降っても土が流されにくいとのこと。
 高井戸中学と望星高校は「望星の森」の毎木調査。植栽後、樹高5〜6mになったトチノキの森の現状把握、また今後の管理方針を決める上での重要な作業だ。宮村さんの指導で作業は順調に進んでいく。生徒たちの歓声が森にこだまする。午後は「なみすけの森」の枝打ち作業。むかで梯子を立て掛けてはするするとのぼり、不要な枝を次々に切り落として行く。彼ら彼女らの頑張りが、以前は真っ暗で下草もなかった森をいきいきと蘇らせた。おかげで悪い見本林がなくなってしまったが…。
 ところで、肝心のキノコは? 何人かのご協力でこの日集まったのはナラタケ、カワリハツ、ニガクリタケ、オオキヌハダトマヤタケ、ベニチャワンタケの5種。終礼時にそれらの紹介をさせて戴いた。食べられるものと食べてはいけないもの、キノコが縁の下で森の健康を支えていること等々。皆さん熱心に耳を傾けてくれた…と勝手に思っているのだが、さて。
| kitasagami | 森をつくる、定例報告(相模湖・嵐山の森) | 23:18 | - | - |
定例活動報告 第340回 (小原本陣の森)
 朝夕の寒気が身にしみるころとなりましたが、学生団体Forest Nova☆は今月も元気よく活動しています。しかし、10月7日の小原本陣の森での定例活動は、あいにくの雨模様だったので、午前中は相模湖公民館で勉強会をすることになりました。午後は、天気が晴れたので当初の予定であった小原の里にある巨大ベンチの補修を行いました。

 午前中の勉強会では、アル・ゴアの「不都合な真実」を緑のダム石村さんと川田さんと鑑賞しました。今までは表舞台に立つことはなかった環境問題についての本質を突く内容ばかりで、非常に興味深く面白かったです。放置林の森林整備という環境問題の一端を担うものとして、もっと視野を広げ、知識を深めていかなければと感じました。 その後、緑のダムの川田さんに森林インストラクターの資格取得の際の勉強に使った植物図鑑などを紹介してもらいました。私が好きな魚とは比べ物にならないくらい種類が多く、似たものが多いので覚えるのは大変だなと思いました。しかし、普段活動している嵐山の植物の名前くらいは覚えて、来てくれた人に教えられるようになりたいと決心しました。

 午後の巨大ベンチ補修は、主にベンチの組み立てを行いました。ベンチに使う丸太はとても長くて重いのでみんなで持ち上げました。組み立てたベンチは、とても丈夫で、子供であれば20人くらいは座れるほどでした。最後に、仕上げのニスを塗りました。大きいので全体に塗るのも一苦労でした。このベンチは雨にさらさなければ10年以上持つそうです。10年後といえば、私は29歳なのでもう社会人になって子供を授かるかもしれません。子供ができたら、「このベンチはお父さんが若いころ作ったんだよ」と子供にベンチを見せてあげたいなと思いました。そして子供が大きくなったら、また補修をして、このベンチを代々受け継いでいけたらいいなと思います。緑のダムの方々から、森への想いや森林整備の技術を受け継いでいくのと同じように、私たち若い世代も、これから生まれてくる子供たちへ伝えていかなければならないことがあるということを深く深く実感した一日でした。
| kitasagami | 森をつくる、定例報告(小原本陣の森) | 23:17 | - | - |
宇宙と森のコラボレーション 「はやぶさ」を積み木で制作
さがみはら環境まつりにて、JAXAの工学実験機「はやぶさ」を
本会の間伐材の積み木で再現、展示しました。
夏の講演会以来、杉並区の中学校の生徒が試作を重ね、今回展示、発表しました。




さがみはら環境まつりは「見つけよう、発信しよう、相模原のエコ力」をテーマに
相模原市内で環境活動に取り組む市民・事業者・教育機関・行政が協働して運営を行う、
環境のためのイベントです。
相模原をはじめとする市民等の環境保全意識の増進や環境学習の推進を目的として、毎年開催しています。
(相模原市環境情報センターHPより抜粋)




いよいよ制作開始。昼からの展示を目指し、朝早くから集合し、
作業をはじめました。


夏休み前から試作を続けてきただけに手際よく積んでいきます。


今回の目玉であるイオンエンジンも順調にできています。
ここまでは試作の成果があり、順調です。


イオンエンジンは試作通り完成。


さらに太陽光パネルを載せるための角材を組み込み
最後のアンテナ制作に取りかかります。
実はここからは試作でもあまりうまくいったことがなく、
未知の領域です。


アンテナができつつあり、いよいよ完成間近というところまできました。
ここでお昼前です。


太陽光パネル(に見えるプラスチックボード)が梱包から出され、
保護シートをはがされ、載せられていきます。


ところがここで大アクシデント。パネルの左右のバランスを調整中に
本体を大きく崩してしまい、アンテナを始め、かなりの部分を作り直すことに。
ここで、事務局のご好意で用意していただいたお昼ご飯のお弁当をあきらめて
作業を続けなければいけない雰囲気に、、、。


ここはアンコールワット、東京駅と積み木で積んできた生徒たちの底力。
一気に補修、完成を目指しエンジンがかかっていきます。


この時ばかりは中学生とは思えない顔つきの彼ら。
あれよあれよと壊れた部分が直っていきます。


さて、もう一つの制作物、打ち上げに使ったM-Vロケットも制作しました。
こちらは1年生中心で作っています。実は今日この日まで完成したことがなく
最悪の事態に備え、はやぶさを格納する頭部のみまず制作。
太陽光パネルを折りたたんだ状態に改造したレゴのはやぶさがおさまっています。


こちらも午前中何度も壊しては積み、ちょっとあきらめ、また積み始め
また壊しの繰り返し。しかしここまでやってきてやっぱりできない、という
わけにはいかないでしょう、と励ましつつ、叱りつつ、ふとした時に
目標としていた高さまで積み上がっていました。


こうなればやるしかない、という雰囲気になり、頭部のはやぶさも格納完了。


そうこうしているうちに「はやぶさ」は完成。
制作の中心になった生徒はやっとお昼にありつけることに。ここで13時過ぎです。


JAXAからお借りしたパネルとともに展示。
あっという間にカメラを持っているお客さんに囲まれる積み木のはやぶさ。
みなさまの次の関心は恒例の壊す瞬間のようですが。


アンテナと太陽光パネル。
太陽光パネルはプラスチック製ですが、支えるための支柱は一応ヒノキの角材を使っています。
実はこの角材、断面が立方体の積み木とまったく同じサイズのため、何もなかったようにおさまるという優れもの。


M-Vロケットも無事に完成。ちなみにこのような形で完成形を見たのははじめて。
生徒達も奇跡の完成と喜んでいました。


当日は積み木広場も併設し、たくさんの子どもたちにも積み木に触れてもらうことができました。
今回、はやぶさを作るにあたり、ご指導いただいたJAXAのみなさま、
展示の場をご用意いただいた相模原環境情報センターのみなさまに厚く御礼申し上げます。
今後も相模原市と連携を深め、森林広報を続けていきたいと思います。
| kitasagami | 間伐材の積み木の取組み | 11:14 | - | - |





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